天王寺歩こう会 「とことん四天王寺探訪」

ガイド日記

日 時

2023年11月21日(火) 9:30~12:00

参加人数

28名   天王寺区老人福祉センター 主催   

コース

石鳥居~極楽門~中心伽藍(五重塔 金堂 講堂 龍の井戸)~中門(仁王門)~熊野権現礼拝石~聖霊院~野沢菜石碑~番匠堂~亀井堂石舞台~六時礼賛堂~英霊堂(旧 大釣鐘堂)~大黒堂~元三太師堂~極楽浄土の庭へ

散策の様子

 この日、朝は少し冷え込みましたが、スタートしてからは小春日和ともいえる穏やかな天候に恵まれました。今回の参加者は全員が女性の方々で、歩き始める前から、和気藹々の様子でした。

石鳥居の下にある「ぽんぽん石」。ぽんぽんとたたくとあの世の先祖の声が聞こえると伝わっています。皆さん次々と挑みましたが「全然聞こえへんわ」と笑い顔をみせていました。

松下幸之助氏が寄贈、再建された極楽門。銘には松下氏本人だけではなく、創業初期に四天王寺境内で出会い、支援をうけた人物の名前も併記されており、「やっぱり恩を忘れたらあかんね」「えらいね」と経営のカミさまに改めて心服。

           極楽門
        仁王門(中心伽藍南)

 最近、山内に創設された野沢菜源流の顕彰碑。お漬け物の野沢菜は、実は天王寺蕪が源流。江戸時代に京都で学んだ僧侶が、故郷の長野に天王寺蕪を持ち帰った。地元の人々が育てたが、寒冷地のため蕪は大きくならず、葉の部分が大きく成長して、野沢菜になったという。長野の人々がこれを顕彰して石碑を寄贈しました。参加者らは「ほんま知らなかった。おいしい野沢菜が天王寺蕪からできているなんて」「なんかうれしい話やわ。家族や友達に教えないと」と話していました。

極楽浄土の庭は、二つの河が流れる「二河白道」(にがびゃくどう)という仏教説話に基づいて造園されています。

極楽浄土の庭入口
八角亭(極楽浄土の庭内)

ガイドから「皆さん、怒り憎しみの火河、むさぼりや執着の水河に落ちないように、真ん中の善い心を表わす白道を進んでください」とアドバイス。上空に小鳥がさえずる中、皆さんは庭園の風情を楽しみながらも、ゆっくりと歩みながら、極楽浄土の池にたどり着きました。木々に囲まれ、都会の中とは思えない静寂、静謐あふれる雰囲気に包まれた情景で、皆さん心地よさそうな様子でした。

          五智光院
       補陀落の庭(極楽浄土の庭内)

この日の四天王寺は、大師会(弘法大師忌)で、境内には出店や屋台が数多く出ており、参加者の皆さんは、ツアー後それぞれ境内散策を楽しんでおられました。

感 想

今回は、「とことん四天王寺」と称して、ガイドさせていただきましたが、境内の北側部分は、駆け足で詳しい説明ができませんでした。

毎月22日の太子会(聖徳太子忌)では、当会で無料ガイド所を設けており、これを今後もっとPRして、参詣者の皆様に利用していただきたいと、改めて感じました。